2回目の不登校(B子さんの場合)・・・高校入学後のつまずき

こんにちは。
こころのそえぎ(福本早穂)です。



今日は、通信制単位制高校2年生
のB子さんの話をします。


B子さんは中学のときに
不登校だったのですが、
高校はみんなと同じ
全日制高校に行きたいと思って、
がんばって受験しました。


志望校ではありませんでしたが、
公立高校に受かったので、
中学時代の自分を
リベンジしたい、
そのためには
友だちをたくさん作ろうと思い、

高校入学後、まわりの友だちに
積極的に声をかけていきました。
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<最初の思いとはうらはらに>

最初のうちは、楽しかったのですが、
本来B子さんは内気なタイプで、
大勢の人との付き合いは苦手だったのです。


B子さんは、本来の自分とはちがう
社交的な自分を
一生懸命に演じていたのでしょう。

だんだん友だちとのかかわりが
つらくなってきました。

そのうち
友だちから声をかけられても、
すぐに反応できなかったり、
下を向いてしまうようになりました。


そうすると、
だれも声をかけてくれなくなり、
クラスの中でいくつかグループが
できあがるころには、
どこにも自分の入るところが
なくなっていました。


休み時間やお弁当の時間、
一人でいると、
みんなからなんと思われているのか
気になって、
ご飯が食べられなくなるのでした。



だんだん学校に行くのがつらくなり、
ある日とうとう
朝起き上がれなくなってしまいました。

<やっぱり高校もだめだった>


中学のとき、
行けなくなった経験がありますから、
お母さんは、「やっぱり行けなくなったね」
と失望を隠しませんでした。


B子さんは、今度こそ
楽しい学校生活を送ろうと
決心していたので、
自分が情けなく思われ、
すっかり落ち込んでしまいました。


やがて、しょっちゅう
休むようになり、
保健室にいることも
増えていました。


中間考査はなんとか受けられましたが、
期末考査のころには、
勉強も全然できてなかったので
不安で受けられませんでした。


このまま行けなかったら、
留年が決まってしまう
と分かっていても、
それを考えると、
よけいに気持ちが重くなって、
身体が動けなくなってしまうのです。

<母親の見守り>

おかあさんは、
中学のときは、B子さんをなんとか
学校に行かせようとしましたが、
そうすればするほど、
どんどん具合が悪くなっていったので、
今は、いつもと変わらず、
B子さんに声をかけたり、
一緒にご飯を食べたりしてくれます。


でも、B子さんはSNSで、
クラスメイトたちのやりとりを見ると、
疎外感を感じていらいらして
おかあさんに当たってしまうこともあります。
そうすると、また自己嫌悪になり
気持ちが重くなってしまうのでした。


そうこうしているうちに夏休みに入り、
B子さんはだんだん元気に
活動的になっていきました。


小学校からの友だちと
夏祭りにも行けたので、
2学期からは行けるかなと
お母さんも期待していました。


夏休み最後の夜に、
始業日に行く準備をしていましたが、
翌朝、B子さんは
起き上がれませんでした。


B子さんもお母さんも、
あの学校を続けることは無理だ
と悟りました。


2学期に入って、まもなく
担任の先生からお母さんに
あと数週間の欠席で留年が決まることが、
知らされました。

おかあさんは、
「B子ショックだと思うけど、聞いてね。
今日担任の先生から電話があって、
・・・」
と事実を伝えました。


B子さんは留年が決まるのを
ずっと恐れていて、
どうしたら行けるようになるのかと
悩んでいたのですが、

現実に留年が目の前に来ると、
ショックもありましたが、
なんだか肩の荷が下りたような
ほっとした感じもありました。


それは、おかあさんがB子さんを責めないで
「これまでB子が頑張ってきたのは
知ってるよ。
B子に合う学校を一緒にさがそうよ」と
言ってくれたからです。


そして、
通信制高校のパンフレットを取り寄せて
二人で説明会や見学会に行きました。


<通信制高校を選ぶとき>

B子さんの場合、
友だちをつくるのが苦手。
大勢といると緊張する。
中学で不登校だったので
授業がわからないところがある。

といった課題があります。


通信制高校を見学する場合に、

大規模校
中規模校
小規模校
というふうに
まず、生徒の人数から
考えていくと、
自分に合ったところを探しやすいです。


大規模校は、数百人くらいの規模。
当然、
先生一人が対応する生徒の数も多いです。

対人不安がなく、
友だちと遊ぶのが好きで、
勉強も、わからないところは
積極的に先生に聞くことができる。
あまり、おとなに構われたくない。
といった元気な子どもに向いていると思います。


小規模校は、
10人~50人くらいの規模
先生全員が、すべての生徒を把握していて、
メンタル面、学習面でも
個別の対応をしてくれる。
とくに
いじめなど、傷つき体験があったり、
大人に対して不信感をもつ経験
をした子どもにとって
信頼できる大人とのかかわりを
経験することが
その後の人生にとって
とても大事だと思います。


中規模校は、
大、小規模の中間。
対人不安がかなり軽減されている。
先生との距離が大規模ほど遠くない。
勉強に不安がある場合、
補習できるシステムがある。

などが目安になると思います。

小中規模校ともに
興味のあること、好きなことが
できるかどうか
ということも視野に入れたい
ところです。


B子さんは、
パンフレットを見て、
よいと感じた
小規模校と中規模校から
2つずつ選んで、
おかあさんといっしょに見学に行きました。


そのなかから、

教室に入ったときに、
緊張感がなくてリラックスできた。

応対してくれた先生が、
B子さんの不安に思っていることを
きいてくれて、
丁寧に説明してくれた。

好きなゲームの話ができそう。

通学時間があまり長くなかった。

などの理由から
転校を決めました。


なんとなく
ここだったら行けそう、
行ってみたい
という
「なんとなく」の身体感覚は、
結構あたるものです。

お母さんもお父さんも
B子さんの選択を尊重してくれたので、
本当に有難いなと
思いました。


今は、同じアニメの好きな友だちができ、
一緒にバイトにも行っています。



(*B子さんの場合は、
いくつかの事例を総合したイメージです。)



<2度目の挫折は慎重な対応を>


中学のときに
不登校を経験した子どもにとって、
高校入学後のつまずきは、
2回目の挫折体験です。


その傷つきの深さを思いやって、
本人の気持ちに寄り添った
対応が望まれます。


見守る親にも、
心の支えと情報が
必要になるときですね。


よい相談先をみつけて、
相談しながら
子どもの再決定を見守ってあげてください。



こころのそえぎもお手伝いします。
     



<参考文献>
さまざまな進路選択の事例が載っています。
 学びリンク発行






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