2回目の不登校(C子さんの場合②)・・・高校でのつまずき

こんにちは。
こころのそえぎ(福本早穂)です。





<荒れるクラス>

あらたな気持ちで通学を始めた高校は、
女子校でした。


はじめのうちは、みんな緊張して
おしゃべりもあまりなかったのですが、
やがて授業中のおしゃべりが
だんだん大きくなってきました。


先生が注意しても、
数人の生徒がわらったり、
先生の悪口を聞こえよがしにいったりします。


だんだん日が経つにつれて
ほかの生徒たちも便乗して
授業がまともに進行できないほど
クラスが荒れてきました。


C子さんは、それとは関係なく、
授業を受けていましたが、
毎日落ち着かない気持ちでした。


<横行するいじめ>

C子さんに直接向いてくることは
なかったのですが、
いつしか、いつもクラスの中のだれかが
いじめのターゲットになり、
標的が変わっていくようになっていました。


クラスのみんなに
次はだれなんだろうという、
いやな緊張感が漂っていました。


そんな中、
2学期の期末テストの結果が張り出され、
C子さんは英語がクラスでTOPでした。


C子さんは、うれしい反面
いやな予感がしていました。


そして、懸念していた通りに
いじめが始まったのです。


またか、という思い。

なんで私ばっかりこんな目に
合わなきゃいけないんだろうと、
C子さんは怒りを感じたり、

やっぱり私がいけないんだろうか
という自己否定の気持ちとで、

混乱して不安定になり、
学校を休みがちになってしまいました。


<決定的な事件が>

そんなある日、
決定的な事件が起きたのです。

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C子さんのノートが机の引き出しから
なくなってしまったのです。
先生に言って探してもらったのですが、
出てきません。



数日後、C子さんが外から教室に戻ってきたとき、
そのノートが机の上に置いてありました。

それには、C子さんの悪口や「死ね」などと
書かれていました。



C子さんは頭が真っ白になり、呆然としていると、
友だちが「どうしたの?」と声をかけてくれて
いっしょに保健室に連れて行ってくれました。


保健室の先生は、「大丈夫?」
と声をかけてくれて、担任の先生を呼んでくれました。
先生から家に電話をかけてもらって、
お母さんに迎えに来てもらいました。


そして
その日から、完全にC子さんは
学校に行けなくなってしまいました。



両親がそろって学校に行き、
相談しましたが、
学校側との話し合いが
納得のいくものではなかったので、

あの学校を辞めたいという
C子さんの意思を尊重して
退学することになりました。



その後、C子さんはしばらく
病院やカウンセリングに通ったりして、
2度にわたって受けた心の痛手を
癒していました。


<お母さんの支え>

C子さんのお母さんは、
自分自身もカウンセリングを受けながら、
不安でいっぱいになるわが子を
受け止め、支えていきました。


半年ほどして、ようやく落ち着いたころ、
C子さんから「通信制高校ってどんなところ?」
と聞いてきました。


お母さんは、
以前に取り寄せたパンフレットを見せました。
「今はこれしかないけど、
他にもいろいろあるのよ。
一緒に見にいこうか?」と
誘ってくれました。


<高認コースの選択>

C子さんは通信制高校をいくつか訪問するなかで、
高卒資格認定試験を受けるためのコース
がある学校を見つけました。


3年間学校に通わなくても、
その試験に合格すれば、
高校卒業資格が得られる
というのです。


C子さんは、同年代の集まる場所に
行くだけで不安になり、
だれかに見られているような
落ち着かなさを感じるので、

「高校」というところに通うのは無理かなと
思っていました。


そこで、数か月間勉強して試験を受ける
という「高認」受験コースを知り、
これならできるかも、と思ったのです。


<高認コースに通う>

そのクラスにはずっと年長のおじさん
のような人もおり、

船で世界1周旅行をした人、
海外でボランティアをしていた人など、

C子さんが、今まで出会ったことのない、
年令や経歴もさまざまな人たちが
来ていました。


そういう人たちから興味深い経験談を
聞かせてもらえるのも、
楽しみのひとつでした。

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でも、いつも元気に通えたわけではなく、
通学の電車内、人混みは
いじめによって対人不安が強くなった
C子さんにとって、とても疲れる時間でした。


人と話すときも、緊張感が強まり、
相手によってはしんどくなることもありましたが、
「高認コース」の先生方は、
不登校の子どもたちをたくさん受け入れてきたので、
C子さんのつらさを理解し、
適度に声をかけてくれたり、
一緒にお弁当を食べたりしてくれました


職員室と教室が同じフロアで、
いつでも先生に質問できたり、
自習室がとなりにあり、
先生がしょっちゅう見にきてくれるので、
安心でした。


高校のように、
毎日行かなくてはならないところではないので、
しんどいときに休んでも
ずっと気持ちが楽でした。


C子さんは、その年のうちに試験科目すべてに合格して、
高卒認定資格を得ました。
同年代が高校2年の年でした。


C子さんは、その後の進路をどうしようかと
考えた時、
中学時代にお世話になった
スクールカウンセラーのことを
思い出しました。


学校の先生とは違う立場で、
心に傷を負った子どもをサポートする
そんな大人になれたら素敵だなと思いました。


そこで、大学で心理学を専攻したいと思い、
志望校を決めて、予備校に通うことにしました。



同年代への不安が強い子どもさんの場合、
高校卒業認定試験を受けるのも
選択のひとつですね。



(C子さんの例は、複数の相談例を総合したイメージです。)



いじめによる不登校は、
心の傷を十分に癒してから、
前に進むエネルギーをためることが必要です。



こころのそえぎも
そんなサポートをしています。
      
    








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