カタツムリのように

こんにちは。
こころのそえぎ(福本早穂)です。


今日は、不登校になった
中1のE美ちゃんのお母さん
S子さんからお聴きした話をします。




6月になり、雨の日が多くなってきました。


ある日、S子さんが庭に出てみると、
あじさいの葉の先に
ちょこんと
小さなカタツムリがいました。

snail-2760079__340.jpg

じっと動かないけれど、
まるで聞き耳を立てているように
つのをだしています。


見ていると、
学校に行けなくなってから
家から出なくなった
E美ちゃんのように思えてきました。



S子さんは、カタツムリが
葉から落ちてしまいそうに見えて、
殻をつまんで
葉の中央に置きました。

ajisai-1851481__340.jpg

すると、カタツムリ
つのをひっこめて
殻のなかに
閉じこもってしまいました。


「ああ、E美といっしょだな。

つい、私がいらないこと
言ってしまって、
また心を閉ざしてしまう。

また、やっちゃった」

S子さんは苦笑しました。



カタツムリがいつ殻から出てくるかと

S子さんは、
じっと見ていました。


しばらくすると、
雨が降りだしました。



Sさんは、傘を取りに
家にはいり、
ちょっと用事をして出てみると、


カタツムリは
つのをしっかり出していて、
Sさんが置いた位置より
前に進んでいました。


「じっと動かないようにみえるけど、
ちゃんと前に進んでいるんだね」

Sさんは
カタツムリにつぶやきました。




<葛藤期から安定期に入った頃>
学校に行けない自分を
親が受け入れてくれるようになると、
子どもは、ひとまず
ほっと安心して
家にいられるようになります。



でも、
不安や自己否定の気持ちが強く、
たいていは
それまでに親とのバトルや葛藤を
繰り返したあげくの
完全不登校ですから、

殻に閉じこもって出てこなくなった
カタツムリのような心情だと思います。



ちょっと触れただけで、
また殻に閉じこもってしまう。


そうなると、
今度また
いつ出てくるのかわからない。


そんな時は、
じっと見守ることしかありません。


<見守るってどうすること?>

注意をむけているけれど、
本人の邪魔にならないように
そばにいる。

そして
カタツムリで言えば、
本人に適した「湿り気」も必要。


ほっとする空気

分かってくれそうな安心感

自然の香り

自然体で接する態度


どんなに殻に閉じこもっていても、
どんなに遅いペースに見えても、
あたたかいまなざしと安心できる環境で
見守っていれば、
子どもはカタツムリのように
自分の速度でゆっくりと
確実に前に進んでいます。



とはいえ、
この時期は、親も
心おだやかに過ごせるとは
かぎりません。


子どもの前では出せない、
つらい気持ち
困り感を
安心できる相談先で
聴いてもらってください。



こころのそえぎにも、
そんなどうにもやり場のない
気持ちを
話しに来てくださることがあります。






<関連記事>




この記事へのコメント